よく金融機関に預金を預けると金利が付いて利息が受け取れますよね。
お金を借りる時も金利○○%などと金利の数字で比較するかと思います。

そもそも金利ってどんな仕組みになってるんだろう。。
金利や利回り、利率、利息など様々な表現があります。
この記事では、
- 金利って何?
- 金利と利回りは違うの?
- 単利と複利の違いとは?
これらのような、金利に関する疑問がある方に向けて、金融リテラシーを高めるために元銀行員でFPが徹底解説します!
目次
金利とは?
基本的には「%」で表現します。
この%のことを利率と表現したりします。
銀行預金で「金利0.01%」と「利率0.01%」は同じ表現です。
借りた人が払う金利に対して、どのくらいの%を載せて返すかの計算として「利率」を使います。
銀行預金で言えば、あなたが銀行にお金を貸している状況です。
その反対に銀行からローンを組む時も、金利5%などと表現します。
例えば、
金利(利率)5%、借りた金額が100万円だとすると、
100万円×5%=5万円
が金利となります。
金利の仕組みとは
先ほど金利はお金の貸し借りの時に発生するとお伝えしました。
お金が必要としているところと、お金が余っていて運用したい人のお見合いみたいなものです。
市場での金利の主な要因
世の中にお金を必要としている人(需要)と、お金が余っている人(供給)のバランスによって基準となる金利が変わってきます。
もちろん他にも経済と複雑に絡み合ってますが、端的にお伝えすると「需要と供給」です。
なお金利の基準の1つとしてこちらの日本銀行の金利統計が発表している「短期プライムレート」や「長期プライムレート」を参考にすることも多いです。
ちなみに短期プライムレートは平成21年から変わっておりません。
個人での金利の主な要因
個人の場合は主に「信用」です。
信用のある人は貸したお金が返ってくる見込みが高く金利が低くても良い、
貸したお金がきちんと返済できるか多少不安要素がある人は金利が高く設定されます。
この信用の判断材料として、
- 年収
- 過去の信用情報(延滞履歴など)
- 現在の借入状況
- 預貯金状況
- 勤続年数
- 家族構成など
様々な申込み情報を元に審査を行い、金利を決定します。
そのため、少しでも金利を低く借入するためには「信用」を高めることで低い金利で借りることが可能です。
具体的には上記の判断材料の通り、
- 年収を上げる
- 他社の借入をなくす(カードローンも)
- 勤続年数を長くする
- 貯金を増やす
などをすることで、借入の審査が通りやすくなり、かつ金利が低くなる可能性があります。
利息と利子の違いは?
お金を借りた場合は、借りた元本に契約した金利を足して返済します。
この返済する時の金利が「利子」です。
借りたお金は元金と利子を一緒に返済するということです。
利息に関しては、貸す立場の時に使用します。
あなたが銀行にお金を預ける(銀行にお金を貸す)と、普通預金であれば半年に1回利息を受け取ります。
このように貸した場合に金利を受け取れるお金が「利息」です。
利回りとは?
利回りとは投資をした時の成果がどのくらいだったかの指標です。
投資した元本に対してどのくらいの利益が出たかを示す時に確認する指標であり、「%」で表示します。
金利と利回りは違う
金利と利回りは違います。
金利:お金の貸し借りの時に発生する利子
利回り:投資をした時の成果が何%だったか
の違いがあると解説しました。
例えば、100万円の債券で金利(利子)が3%の債券を購入したとします。
その一方で、上記の債券を1年後に99万円で売却したとします。
つまり100万円投資をして、2万円の利益を得ているので利回りは2%です。
金利の表示は1年の年利率が基本
金利の表示は1年単位での計算です。
借入をする時に金利10%で契約した場合、365日で10%相当の利子を払うという計算です。
そのため、毎月返済する時に元本と金利を合わせて返済をしますが、この金利の計算に関しては定められた%をかけて、日割りにする必要があります。
例えば、
借入残高100万円、金利10%、1ヶ月間は30日(前回の返済日から次の返済日までの日数)の場合
100万円×10%÷365日×30日=8219円が利息です。
返済方法が毎月3万円と固定の場合は、口座から引かれる金額は3万円で、その内元本の返済している金額が、上記の8219円を差し引いて2万1781円返済しています。
金利は固定金利と変動金利がある
金利には固定金利と変動金利の2種類があります。
名前の通り、金利の利率が固定されているのか、変動するのかの違いです。
預金の場合は今は低金利の時代であり、固定でも変動でも同じなケースがほとんどです。
一部の金融機関で変動金利の定期預金を扱っていますが、固定金利と同じなため気にすることはないかと思います。
お金を借りる場合は固定金利と変動金利を気にしよう
基本的にマイカーや、教育ローン、物品や生活費のために借りる消費者ローンと言われる借入に関しては「固定金利」がほとんどです。
借入の契約をした時の金利が最後まで同じで返済を続けます。
住宅ローンは他の借入よりも大きな金額になるため、変動か固定かはとても重要なことです。
現在の市場金利としては固定金利よりも変動金利の方が低いです。
それは変動金利にすることで、今後の金利市場は上がる可能性があるからこそ、今よりも金利が増えるリスクを借りる人が負うからです。
しかし、もしも金利が上昇してきた場合は市場の金利に合わせて住宅ローンも金利が上がります。
途中で固定金利と変動金利を変更する場合、手数料がかかることがあります。
そのため、金利動向を気にしつつ選択しましょう。
金利と併せて単利と複利は理解しておこう
単利:利息が発生した時に金利分を都度受け取る
複利:利息が発生した時に金利分を元本に組み込み再度貸す(投資する)
この違いがあります。
資産形成をする上では「複利」が基本です。
実際に違いをシミュレーションしてみましょう。
ここでは投資として判断するために”利回り”と表現しています。
例として、
- 利回り3%
- 毎月5万円ずつ積立で投資をした
- 単利と複利で比較
- 複利は年に1回、再投資する
- 10年と20年で計算
- 利息には20.3%の税金を差し引いている
この条件の元、「金融広報中央委員会のシミュレーションサイト」で計算しました。
期間 | 投資元金 | 単利 利息合計 | 複利 利息合計 |
10年 | 600万円 | 72万3277円 | 77万5225円 |
20年 | 1200万円 | 288万1154円 | 335万6292円 |
このように複利で運用することで、期間が延びるほど約50万円近くの違いがあります。
そのため、老後資金などのための資産形成は「複利運用」をしましょう。
まとめ:金利、利回り、単利、複利を理解して賢く資産形成しよう
今回は金利に関することから、利回りや単利、複利に関して解説しました。
金利について詳しくなったら、次は資産形成をしましょう。
下記の記事で資産形成をするためのロードマップを詳しく解説していますので参考にしてみてください。

では最後までお読み頂きありがとうございます!
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