資産運用、資産形成をするためには投資は重要です。
しかし、投資におけるリスクを理解しないで投資をするととても危険です。
リスクを理解しておかないと資産を減らしてしまう可能性もあります。
目次
資産運用と資産形成ではリスクが違う?
まず資産運用と資産形成は別です。
- 資産形成:資産をこれから作っていく人が毎月コツコツと資産を増やしていく行為
- 資産運用:資産を蓄積できてきたら、その資産を投資などでさらに増やす行為
まずこの2つを明確に分けて、適切な投資をしないと大切な資産を減らしてしまうリスクが増えてしまいます。
資産形成時はまだ資産(貯金も)が少ない状況であり、この状況で株式の投資など資産運用に適した投資をすると、まだ少ない資産を減らしてしまう可能性が高まります。
まだ資産運経験も少ない状況で知識も少ないのに、資産運用をすることはハードルが高いです。
だからこそ資産形成時では、積立投資でコツコツと資産を増やしていくことが適しています。
そして、資産をある程度作ることができてから、その資産を使って資産運用に適した株式投資などに取り組むことでさらに資産を増やしていくことが大切です。
そのため、資産形成と資産運用では投資方法が違うため、考えるべきリスクも異なってきます。
資産形成と資産運用の違いはこちらでも詳しく書いています!

まずは投資におけるリスクを理解しよう
投資のリスクには5つのリスク+1つのリスクが存在します。
そして投資をする前に起こりうるリスクを想定しておくことでメンタルを守ることもできますし、対処することも可能になります。
そのため、想定するリスクは常に頭に入れた上で投資をすることが重要です。
- 価格変動リスク
- 信用リスク
- 流動性リスク
- 為替変動リスク
- インフレリスク
- 知識
これらの合計6つのリスクがあります。
専門家になるのでなければそれぞれを詳しく知る必要はありませんが、投資をする上ではその投資がこれらのどのリスクが存在しているのかを理解する必要があります。
そのため、1つのリスクに集中していては大切な資産が大きく目減りする可能性があるからこそ、複数に分散することが基本です。
ではそれぞれを簡潔に解説します。
価格変動リスク
価格は常に変動しています。
これは株式でも債券でもFXなどでも常に価格は上下を繰り返しており、価格変動は需要と供給の関係で成り立っています。
基本的には景気が悪くなると株式が売られて(価格が下がって)債券などが買われる(価格が上がる)ことなどが起きます。
このように常に価格は動いており、価格が下がったタイミングで購入し、価格が購入時よりも上がったタイミングで売却することで利益を得ることができます。
信用リスク
株や債券などを購入した場合、その発行元が万が一破綻してしまうとその株式などは紙切れになってしまう可能性があります。
このように投資した先が破綻してしまうなどのリスクが信用リスクです。
流動性リスク
流動性とは「すぐに現金化できるか」ということです。
投資商品の売買は買いたい人と売りたい人のマッチングです。
株式やFXなどはすぐに売買できますが、不動産投資の場合は物件をすぐに売りたくても買い手がいないと売買が成立しません。
このように売りたくてもすぐに現金化できないことが流動性リスクです。
為替変動リスク
日本円や外国の通貨も常に価格が変動しています。
仮に、1ドル=100円のレートで、円→米ドルに交換したとします。
そして、為替レートが円高(円の価値が高くなる)になり、1ドル=90円になってしまった場合で1ドルを円に戻すと、
1ドル=90円として戻ってくるため、同じ1ドルを保有していただけで10円損をしてしまいます。
このように為替のレートが変動することによって損得する可能性もあります。
インフレリスク
インフレとは物価の価値が上がることですが、インフレが起きることで現金の価値が下がってしまいます。
例えば2万円を貯金していたとして、今まで1万円で買えていた商品がインフレにより、2万円になってしまうと、
貯金額は同じで今までなら2個買えた商品も1個しか買えなくなります。
このことからも銀行に預けている預貯金も常にリスクがあるということです。
知識
【無知は最大のリスク】という言葉があります。
今までの5つのリスクは投資において何かしらのリスクが常につきまとっています。
そして、これらのリスクを極力減らすにはその投資先の特性や内容を理解する必要があります。
例えば株式であれば、その企業の将来性や財務内容なども勉強する必要があります。
このことからも最低限の知識を学ぶ姿勢というのは資産を増やしていく上では必須だと思います。
資産形成時のリスクとは
では投資のリスクを踏まえた上で資産形成をする際のリスクをきちんと理解することで堅実に資産を作っていくことができます。
- 生活に影響を与える可能性
- ライフイベントで急に大きな支出が発生する
- 途中で解約してしまう
- 評価損で資産が目減りしてしまう
生活に影響を与える可能性
資産形成の段階ではこれから資産を作っていく状況(まだ貯金が少ない)です。
なるべく給料の手取りの20%を毎月積立することをおすすめしますが、仮に借金などもあり返済もある場合は、10%程度の積立にして、借金返済を優先しましょう。
なお、住宅ローンの場合は金利がとても低いため、返済を優先する必要はないです。
ライフイベントで急に大きな支出が発生する
結婚、出産、教育、マイホーム購入などライフイベント時には大きなお金が必要になります。
もしも積立投資を充てにしてしまっていると、いざ必要な時は評価がマイナスで損をしても売却しなければならないという可能性もあります。
そのためにも自分のライフイベント表などを手書きでも良いので簡単に作って、何年後にいくらくらいの支出がありそうなどの想定をしておく必要があります。
途中で解約してしまう
上記のように計画していないと緊急時にお金が必要になりかねません。
この時に積立投資を解約してしまうと、マイナスでも解約する必要があったり、積立投資の最大のメリットである「複利運用」の効果がなくなってしまいます。
そのため、積立投資とは別に現金も確保するようにしましょう。
評価損で資産が目減りしてしまう
これは価格変動リスクがあるからこそ、投資を始めてマイナスになる可能性は十分あります。
しかし、本来積立投資を行う場合、購入するタイミングを分散するからこそ購入時の買値を分散しています。
そのため、価格が下がって評価損になっている状況は安値で買えているため資産形成には良い価格の動きです。
しかし、証券会社のマイページを見るとマイナス評価になっていると気分は悪いですよね。
投資は長期で保有することが大切なため、あまり現状の運用内容を頻繁には見ないようにするメンタルも必要です。


資産運用時のリスクとは
では次に資産運用時のリスクを知っておきましょう。
資産運用する際には、コツコツと作った資産がさらに働いてもらうためにも資産形成よりもリスクは増大します。
一般的には、
- 現金
- 債券
- 投資信託
- ETF
- 株式
- FX
- 不動産
- 仮想通貨
この辺りに投資してさらに資産を増やしますが、資産運用時における一番重要なことが【資産を守ること】です。
そのためにも「分散投資」を必ず行い、5つのリスクをなるべく均等にすることで資産を守りましょう。
だからこそ、「現金」も立派な投資対象ですし、世界的不況が起きた時を考えて「仮想通貨」に投資をすることも大切な選択肢です。
そしてそれぞれの投資先のリスクを考慮してリスクの高いものは投資資産の内の少額にしておくなどの資産配分を考えることが大切です。
資産運用のタイミングになるとポートフォリオ(何にどのくらい投資するかに比率)を考えましょう。
まとめ:資産形成期か資産運用期かを理解し、状況に応じてリスクは違う
・あなたが今資産形成の時期か、資産運用の時期かを理解する
・投資の6つのリスクを知っておく
(価格変動、信用、流動性、為替変動、インフレ、知識)
・資産形成期なら将来のライフイベントとかかるお金を簡単に想定しておく
・資産形成期なら積立投資が適切
・資産運用期は5つのリスクを分散させ、資産配分を分けよう
これらをきちんと守ることで大切な資産を危険にさらすリスクは減少します。
大切な資産を守れるのはあなただけだからこそ、少しでも理解してから始めることをおすすめします。
資産形成期の方はこちらの記事がよく読まれているので参考にしてみてください!




では最後までお読みいただきありがとうございました!
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