生命保険を検討している方や、毎月生命保険料が多く保険の見直しを検討している方などいるかと思います。
そこで生命保険について調べると生命保険はいらないなどの情報もあったり、何が正しい情報かがわからなくて悩んでしまうこともありますよね。
この記事では、元銀行員でファイナンシャルプランナーが生命保険はそもそも必要なのか、必要だとしても毎月いくらくらい払えば良いのかなどを解説致します。
目次
生命保険は必要なの?
結論からお伝えすると少額だけ生命保険に加入することが良いです。
これは皆さんの生活環境にもよって答えは若干変わってきます。
そこでまずはお金がある程度潤沢な人、いわゆる高収入でお金に関する悩みが限りなく少ない人は保険は不要です。
しかし、そうでない方は少額だけ加入することが良いです。その理由として、
- 生命保険料控除の活用
- 人生のリスクヘッジ
- 緊急時のキャッシュの確保
それぞれ解説致します。
生命保険料控除の活用
毎年年末調整や確定申告をする際に一定額までは生命保険料控除として支払う税金を減額することが可能です。
正確ルールに関してはこちらの国税庁の公式サイトで詳しく記載されているので、目を通してもらえたらと思いますが簡潔にお伝えすると、
- 生命保険料
- 介護医療保険料
- 個人年金保険料
この3種類(種類は保険会社が商品ごとに該当先を定めている)においてそれぞれ、年間4万円ずつの支払額までは控除の対象となります。
4万円を12ヶ月で割ると毎月3,333円の保険料です。
そして、仮に所得税と住民税の合計が税率20%の方であれば、年間8万円の保険料を払っていた場合、
課税対象の所得から8万円が引かれる=税金が20%相当なため、16,000円の税金が減額になります。
要は20%の利回りの投資と同じ効果です。
人生のリスクヘッジ
病気のリスクは長い人生で常に付き纏うものです。
自分は健康だと思っていても、予期せぬことで入院してしまうこともあります。
特に癌などになってしまった場合など治療する上で、認可されていない治療も選択肢として迫られることがあります。
その時の治療費で数百万円のお金が払えるならば保険に入る必要はありません。
その時の最良の治療を受けるために保険で備えることもリスク分散の1つです。
緊急時のキャッシュの確保
人生にリスクはつきものです。
ネットを検索すると、生命保険は投資商品として最悪だとキッパリ否定している意見もありますが、キャッシュを持っている人はその意見が当てはまります。
しかし、一般の方では様々な理由で一時的に収入がなくなる時もあります。
収入がなくなった人に対しては金融機関の目も掌を返した見方に変わり、生活費を借りたくても貸してくれなくなります。
その時でも、生命保険をかけていれば審査なしでお金を貸してくれます。
なぜ加入するとしても少額だけ?
なぜ少額だけなのか。その理由が、
- 投資性として考えるとかなり利回りの低い商品
- 利回りが低いのに現金化するのがかなり先である
- 保険料控除内と最低限の緊急時分のみで十分
投資性として考えるとかなり利回りの低い商品
商品にもよりますが、概ね満期まで20年、30年と積み立てて、満期の時に110%程度で受け取ることができることが多いです。
毎年の利回りだと概ね0.5%~0.8%での運用です。
投資信託などでも平均3%~5%なので、投資で考えるとあまり良い運用内容ではありません。
仮に、毎月15,000円ずつ、30年間積立をした場合で、
①:生命保険で積み立てて、満期時に110%受け取れる
②:投資信託で積み立てて、平均して利回り3%で運用
上記でシミュレーションすると30年後では、
①:5,940,000円
②:8,741,053円
これだけ30年後に違いが生まれます。
実際には税金や市場の変化もあるので一概にはありませんが、明らかな違いは間違いありません。
利回りが低いのに現金化するのがかなり先である
生命保険の場合、満期が来るまでに解約してしまうと元本割れします。
それも20年、30年と解約をすると損をすると考えると資金拘束がとても強いです。
保険料控除内と最低限の緊急時分のみで十分
上述で保険料控除について触れました。
一番の入る理由の1つが保険料控除ですが、これは1つの科目の保険は年間4万円までです。
そして個人年金保険料控除が対象となる保険は投資性の強い保険が多く、緊急時のためというよりも老後のためという商品が多いです。
そのため、個人年金保険は入る必要はありません。
基本的には生命保険料控除だけで十分ですが、ご自身の性格や将来病気になりやすそうだなと感じたら介護医療保険も多少追加する程度で十分です。
つまりは併せても毎月の保険料は概ね3,000円〜5,000円程度の捻出までです。
まとめ:最低限の生命保険のみ加入し、余剰資金は投資に回そう
・生命保険料控除対象の保険を中心に
・毎月3,000円〜5,000円程度まで保険料支払い
・あくまで保険は人生の最悪のリスクに備えれば十分
・生命保険に資産形成を求めない
・もしも1万円以上の保険を加入していたり、検討していたらその分は投資信託の積立を始める
ここを抑えて生命保険に加入や見直しをすると良いです。
では最後までお読み頂きありがとうございました!
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